首のデザインー絵画その1

筆者の絵のモチーフ興味は具象と抽象の首のデザインである。具体的形が変化していきその具体が非具体になる変わり目、首の絵である。曖昧な絵

青から緑への変移
空と海の混沌
昼から夜へ
若き時感の変移

関のサクラ

本日横手本村にある関の桜を見に行った。訪れるのは30年ぶり。アクセスは,甲州街道牧原交差点を西の横手へ向かい横手入り口安福禅寺手前を北へ入る。本村まで1キロあまり、アップダウンの道を行く。入り口周りは別荘住宅が増えたがしばらく行くと30年前とあまり景色は変わらない穏やかな里道が続く。途中手入れの行き届いた水仙とクリスマスローズの群生林を通る。この道は信州路古道とか。時節柄あちこちで花木が咲き始めウグイスがまだ下手な鳴き声を聞かせる。登りきったところが白州に土地を求めていた時紹介された場所で今は村の休憩所になっている。ここに住んでいたかと思うと不思議な気持ちになる。

しだれ桜がほころび始めた本村の休み所

この先に関の桜がある。

堂々たるエドヒガンの巨樹
隆々と枝を伸ばす横顔
関のさくら 北杜市解説看板

豊かな存在感に溢れる桜に出会い心満たされた日であった。

2021・03・24の北杜市武川の神代桜

神代桜

青空のもと神代桜が今年も生き生きと花開いている。だいぶ小さくなったものの根周りの幹の存在感は圧倒的だ。実相寺の境内及びその周りの花木たちも皆初期咲きのエネルギーを発散している。
花々の素晴らしさに加え何よりも感激するのは清潔感あふれる環境だ。寺社人だけでなく近在の町人たちの端正の賜物である。
今日訪れてよかった。

水仙畑ごしに見る鳳凰三山
鐘楼ごしに見る甲斐駒
宇宙桜
宇宙桜説明
水仙越しに見る白木蓮

白州の日之出

この便りを発信している土地から見る日の出である。
夜から昼に変わる朝の時間が好きでその刻々と変わる空の変化がたまらない。一日として同じもののない朝のドラマ!

胡座座の勧め

今畳床が少なくなり椅子生活が多くなっているが日本における椅子生活の歴史は浅い。日本における椅子デザインの世界でも世界に通じるものはほとんど小椅子である。筆者は無理に西洋化するのではなく畳座卓世界が持っていた視点の低い落ち着いた生活空間を勧めたい。

筆者の住宅設計の経験でしばし遭遇したことだが夢の新築住宅が叶った時リビングにはフローリングの床に白い大理石のテーブル、黒の革張りのソファーを望む人が多かった。そんな時ソファーは脚一体型を勧めた。なぜなら住まいになれるとソファーを背にして床に直に座るくつろぎかたが多く見られた。やはり日本人畳座がよく似合う。

添付写真は畳のない人のために作った胡座椅子オットマン付きである。注文主はこれにゆったり座りテレビ鑑賞、音楽鑑賞に耽る。

竹を生かす

成長が早く身近に手にすることが多い竹。住まいの中でいろいろ役に立つ竹。そんな具体使用例です。
まず手すり。竹の節は優しく自然に滑り止めになる。写真は階段手すりに用いました。

竹手すり:昇り下りだけでなく方向転換にもアシスト


食卓ペンダントのための腕木。軽く強い竹がしっかりペンダントを吊るす。

室内洋服ハンガー吊り用横木。不使用時には目立って欲しくない横木。竹は自然に空間に溶け込む。

首のデザイン(フォルムにおける)

フォルムデザインに厳しかった柳宗理先生にシゴかれたこと。
筆者20代のとき柳工業デザイン研究会で働かせてもらった。その時の事務所諸先輩から多くのことを学ばさせてもらった。事務所で学んだ中で一番自分にとって大事なものが首のデザインとデザインのオリジナリティ。モノマネは軽蔑される。
首のデザインとは自分が名付けた言い方であるが形態の変化点の大事さをいう。例えばスプーンの先のツボから柄に移る部分。そこがいかに滑らかに自然に変化するかが大事だという事。デザインポイントである。実際試作段階でなんどもダメを出されていた。
それはまた直線から曲線に移るポイントのなめらさでもある。
様々なデザイン製品におけるその昇華の結果が共通の言い方で柳フォルムというものが生まれたのだと思っている。

子供椅子展開 Design by Gen木

30年目の黄水仙

ここ白州仕事場は30年前、自設計地産大工棟梁施工で建てたものである。竣工後初泊りで滞在していたいまやアラフォーの子供達が植えた水仙が毎年春を告げるように花咲き株を増やしていった。今年も生き生き花咲かせました。

洗面四面鏡

このような洗面鏡はどうであろう。3面鏡ならぬ4面鏡。使わない時は鏡の面が閉じている三面鏡、でもちょっと顔を見たい時がある。普段は落ち着いた額縁付き鏡として使用し洗面する時は大きな三面鏡に変わるそんな洗面鏡の提案である。

階段本棚

階段本棚から

我が家には階段箪笥ならぬ階段本棚がある。建物本体は四間四方、一階16坪、二階8坪の床と8坪の吹き抜けからなる二階建。一階階高2,2m、2階は1,85mから最大3.2mの傾斜天井。2階に上がる階段は蹴上19.5㎝の緩やかな直線階段。年寄りには大変具合がいい。若い時の設計では部屋空間を大きく取りたいため階段がいじめられるケースがあるが階段は緩やかに大きく単純形態を取りたい。
その我が家の階段11段のうち一部5段の踏面下を使った文庫本用の本棚である。階段はただ登るだけでなくレベル違いを楽しむ連続椅子にもなりうる。階段の途中に腰掛け階段本棚から気に入った文庫を取り出ししばし読書に耽るのが筆者の楽しみである。